#116【ティベリウスとカリグラ】ローマ人の物語18 悪名高き皇帝たち(2) 塩野七生 新潮文庫


ローマ人の物語〈18〉悪名高き皇帝たち(2) (新潮文庫)
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塩野 七生

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皇帝ティベリウスはカプリ島に隠遁する。
引退ではなく、そこで遠隔操作をしようとした。

帝国の統治の成果さえあげられるならば、どこにいても、
どのような方法でやっても、同じことではないか、
と考えたのだろう。

しかし、ローマ史研究家たちは、これがティベリウスの
犯した致命的な失策だという。

確かに、総理大臣がどこかの島にひきこもって統治をしたら、
非難は必至だろう。

しかも、ティベリウスは、家族にも、元老院にも告げずにカプリ島へ行った。
そのまま10年間も首都を留守にし、二度と帰ってこなかった。

実際、ローマに有能な手足がいて、適切な指示を出していたため、
遠隔操作での統治はうまくいっていた。

それでも、ローマの市民、元老院の前に姿を現さないことは、当然非難がでた。

ティベリウスは、新しい政治はやらなかったが、アウグストゥスの帝政を
堅固にすることのみに専念したからこそ、帝政ローマは盤石となった。


その次の皇帝は、24歳のカリグラ。
77歳で亡くなったティベリウスと違い、若く、アウグストゥスの血を引く
カリグラに市民は歓迎。

ティベリウスの政策、行動で非難されていたことはやらなかったので、
これもまた市民は歓迎。

しかし、日本の首相もはじめは支持率が高く、徐々に下降していくのと同様に、
相続税のに手をつけたりしたカリグラも不支持が広まる。

人気取り政策をしていたせいで、財政は破たんしかけて、
外政もひび割れが始まっていた。

結局は、政治を知らない若者の失政だった。

皇帝を守るべき近衛軍団に殺害された。


目次
第一部 皇帝ティベリウス(承前)
 (在位 紀元14年9月17日ー37年3月16日)

 カプリ隠遁
 セイアヌス
 アグリッピーナ派の一掃
 セイアヌス破滅
 ゴシップ
 金融危機
 最後の日々

第二部 皇帝カリグラ ー本名 ガイウス・カエサル
 (在位 紀元37年3月18日ー41年1月24日)

 若き新皇帝
 生立ち
 治世のスタート
 大病
 神に
 快楽
 金策
 ガリアへ
 ローマ人とユダヤ人
 ギリシア人とユダヤ人
 カリグラとユダヤ人
 力の対決
 反カリグラの動き
 殺害


<グッときたところ>
①ティベリウスのすぐれた情報収集力。
「情報収集の重要性とは、絶対的な速度にはなく、
他の誰よりも早くそれを得て、得た情報を基にして
その判断を他の誰よりも早く下し、そしてそれによる指令を、
他の誰よりも早く発することにある」

→これができたから、カプリ島でも統治ができた。
 姿を現さない点はよくないが。


②カリグラのガリア遠征。
「人は何かをする場合、自分に欠けているものを
おぎなう目的でするのが普通なのだから」

→カリグラは軍事上の栄誉がないので、ガリア遠征をした。
 戦利品や、新たな属州税を得るのも目的のひとつ。


③ローマ軍の兵站。
「ローマ軍には、精神力とか士気とかの不確定要素よりもまず先に、
兵士の数や武器や兵糧等の確定要素を準備してから
戦争をはじめるという伝統がある」

→昔の日本軍に教えたい。


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