#114【竹中教授の解説】 経済古典は役に立つ 竹中平蔵 光文社新書


経済古典は役に立つ (光文社新書)
光文社
2010-11-17
竹中平蔵

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経済古典は、著者たちがそれぞれの時代の問題点の解決策を述べたもの、
と竹中平蔵はいう。

言い換えれば、問題解決のためにどのように考えていたのか、
ということを追うことによって、問題解決のスキルを学ぼう、
というものである。

経済学を学んだことのない私には、新しい分野だが、
竹中平蔵がわかりやすく説明している。

本書は、慶応義塾大学丸の内キャンパスの講義
「問題解決のための経済古典」がもとになっているらしい。


復習の意味を込めて、各章の要点をまとめてみた。


* 目次 *
第一章 アダム・スミスが見た「見えざる手」

第二章 マルサス、リカード、マルクスの悲観的世界観

第三章 ケインズが説いた「異論」

第四章 シュムペーターの「創造的破壊」

第五章 ハイエク、フリードマンが考えた「自由な経済」


<各章のまとめ>
第一章 アダム・スミスが見た「見えざる手」

「国富論」が刊行されたのが1776年。
アメリカの独立宣言の年、産業革命の初期のころ。

この時代は、経済的自由が生まれるようになった。
(いろいろな職業につけるようになったということ)

各自がそれぞれの自分の目的のために行動しているほうが、
結果的に社会がよくなるということを主張。

自分の利益を追求するという推進力と、競争という抑制力が働くことによって
「見えざる手」が働く。


第二章 マルサス、リカード、マルクスの悲観的世界観

19世紀の欧州は、地主と新興資本家の対立の時代。

マルサスは「人口論」で、増加する人口と、さほど増加しない耕地面積の
違いから、決定的な食糧不足の到来を予想。

リカードの「経済学および課税の原理」の中で次のように言う。
労働者は賃金が上がり、生活が良くなると、安心して家族を増やす。
したがって、生活はギリギリになる。
資本家は、利益を蓄積し、再投資をしないと競争の中では利益を上げられない。
地主は、人口が増えると食料品の価格が上がり、
よい土地を持っている地主の地代が上がる。
以上より、地主だけが受益者となる。

マルクスは、「共産党宣言」で資本主義が滅び、社会主義になることは必然という。

しかし、マルサスとリカードの悲観論は実現しなかった。
マルクスの悲観的予言も、ロシア等の辺境の地を除いては実現しなかった。


第三章 ケインズが説いた「異論」

ケインズは、18世紀後半から20世紀前半を生きた。
1880年代にイギリスの工業生産のシェアは、アメリカに抜かれ、
1900年代には、ドイツにも抜かれた。
1914年の第一次世界大戦のころは、アメリカのGDPが欧州全体のGDPを越えている。
そして1929年から世界恐慌が起こる。

ケインズは、「一般理論」の中で次のように言う。
消費は所得(GDP)の一定の割合と考えてよく、
投資は利子率を下げれば増えると考える。
したがって、利子率を下げて、民間の投資を誘発する金融政策を行う必要がある。

オープンエコノミー(開放経済)ではこの金融政策が効果的と考えられている。
理由は次の通り

金利引き下げ
→国内投資の増加してGDP増加
 →円建て資産の利回りが低くなる
  →円に対する需要が減り、円安になる
   →輸出が増えて、GDPを押し上げる

逆に財政政策は効果が低い。

公共事業などの財政政策
→日本の景気が回復し、GDP増加
 →日本の金利が上昇
  →円建て資産の利回りが高くなる
   →円が買われ、円高になる
    →国際収支が悪化し、GDPを押し下げる


第四章 シュムペーターの「創造的破壊」

シュムペーターもケインズとほぼ同じ次代を生きた。

「経済発展の理論」の中で、イノベーション(創造的破壊)、企業家、銀行家があり、
銀行かが戦略家として重要な役割を果たすという。

また、「景気循環論」で、イノベーションによる好況→後退→不況→回復
と説明している。


第五章 ハイエク、フリードマンが考えた「自由な経済」

これは第二次世界大戦から20世紀末の間。

ハイエクは、政府が大きくなり個人主義を否定して、集産主義になることを否定した。
(集産主義とは、自由と個人主義が奪われ、社会主義、全体主義になっていくこと)

フリードマンは、スタグフレーションのメカニズムを解明し、
ケインズ政策は効果がないことを証明した。

ブキャナンは、不況だからといって政府に頼ると、結果的には財政赤字が巨大化するので、
政府は必然的な偏りを生むと指摘した。



自分の理解を深めるために、いつになく長くなりました。

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この記事へのコメント

ありません
2012年01月23日 11:08
逝ってよし(*´ω`)★ http://e29.mobi/

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