#134【哲人皇帝】ローマ人の物語29 終わりの始まり 上 塩野七生 新潮文庫


ローマ人の物語〈29〉終わりの始まり(上) (新潮文庫)
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塩野 七生

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五賢帝の五番目。

マルクス・アウレリウスほど評判のいいローマ皇帝は存在しないという。
後世の人々の心をとらえているのは、彼の「声」と「肉体」が
現代も残っているからである。

「声」とは、哲学好きだった彼の著書「自省録」をさす。
皇帝の内省と思索に満ちた著作。
いわば、エッセイ。
皇帝の考えていたことが、今でも読めるというのが素晴らしい!

「肉体」とは、彼の騎馬像をいう。
現在のカンピドーリオ広場と、そこにあるカピトリーニ美術館に彼の騎馬像がある。
そこは、ミケランジェロが作った広場で、そこの中央に騎馬像がある。
ミケランジェロからも認められた芸術。


マルクス・アウレリウスという人は、次のような人である。

「学問好き。誠実。強い責任感。
教えられたことを抵抗感なく受け入れる素直さ。
優等生。家庭生活を大切に思う、良き家庭人。
皇帝になる身である以上は、
人々の模範であらねばならないという強い自覚。
自分を導いてくれた人々に対する、暖かく深い敬愛の念」

皇帝になるべくしてなった人である。


優秀な皇帝であったのに、彼の統治の時代からローマ帝国の衰退が進む。

前帝の時代は、特記事項がないほど平穏だったが、マルクス・アウレリウスが
即位してからは、困難が続く。

飢饉、洪水、東方・パルティアでの戦役、ペスト、
北方・ゲルマニアでの戦役・・・

彼でなければ、ローマ帝国はもっと早く衰退していたかもしれない。


* 目次 *
第一部 皇帝マルクス・アウレリウス
(在位 紀元161年-180年)
 はじめに
 育った時代
 生家
 子育て
 少年時代
 成人式
 帝王教育
 ローマ人のフィロゾフィア
 ローマ帝国の安全保障史
 次期皇帝マルクス
 ローマ人の一日
 師・フロント
 結婚
 ある疑問
 皇帝マルクス・アウレリウス
 二人の皇帝
 皇帝ルキウス
 飢饉・洪水
 東方の戦雲
 パルティア戦役
 皇帝出陣
 反攻開始
 哲人皇帝の政治
 ペスト
 キリスト教徒
 ゲルマニア戦役
 ルキウスの死
 戦役開始
 「防衛線破らる!」


<グッときたところ>
①ハドリアヌス帝は軍団基地で、補給品をトヨタの「ジャスト・イン・タイム」で在庫を抑えていた。
「最重要の目標を明確に定め、そのことの実現に要する意志力さえ充分ならば、誰でも人間は、似たような方策を考えつくのではないか」

→ハドリアヌス帝を「効率追求の鬼」と呼ぶ歴史家もいるらしい。


②ローマ人の神。
「人間の生き方人間自身が考え決めるものであって、
神々の役割は、その人間の努力を擁護するところにあると考えられていた」

→私も神頼みは好きでない。
この考え方を支持。


③天才とは。
「他の多くの人には見えないことまで見ることのできる人ではなく、
見えていてもその重要性に気づかない人が多い中で、
それに気づく人のことなのであった」

→重要性に気づくのは、感覚によるものか?
その感覚があるから、天才なのだろう。


↓マルクス・アウレリウスの著作。
日々考えたことを綴っている。

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