#490【海】里海資本論 井上恭介 角川新書 2015年7月

里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く (角川新書)
KADOKAWA/角川書店
2015-07-09
井上 恭介

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「里山資本主義」と似ているが、これは「里海」。

NHKの取材班がまとめたものだが、著者は違う。

しかし、自然を見直して生きよう、という点は共通している。

特に感心したのは、牡蠣による海水の浄化機能はすさまじいということ。

瀬戸内海で牡蠣の養殖が盛んだが、そのおかげで海がきれいになっているという。

その他、なるほど〜というところ。

(1) 原価0円の資源
山を見ろ。木がたくさんはえていて、買わなくても手に入るエネルギーが、実はいくらでもある。
わざわざ木を切ることもない。
洗濯かごでもさげて裏山を三〇分も歩けば、落ちた枝や葉っぱで、いっぱいになる。
「エコストーブ」という優れものの煮炊きの道具にその薪をくべて火を起こせば、炊飯器より格段においしいご飯が、楽しく、しかもエネルギー代を一円もかけずに炊ける。


(2) 生態系全体での養殖
養殖の効率ばかり追求する中で「エビだけを養殖していた」ことも見直した。
この水辺にエビだけが生きていたわけではもちろんない。
ほかの魚も一緒に育てた。
そうするとエビだけを育てていた時の三倍エビが育つようになった。
エサをほかの魚と奪いあっているはずなのに。


(3) レモンの絞り粕で育てるレモンポーク
何かに使えないかという話になった。試しに飼っている豚に与えたら、よく食べた。
飼料代が減るわけではないが、レモンのビタミンCがいいのだろう。
寒くても風邪をひかない。
吹きさらしの建物で、ストレスが少ない放牧に近い状態で飼えるようになった。
養豚場の多くが、暖房設備を整えているのを尻目に。
肉質も柔らかくなった。


(4) 生態系のピラミッド
物質循環、あるいは「命のサイクル」が回らなくなると、何かがうまくいかなくなる。
海の絶妙のバランスの上に、生き物たちは生きている。
「原料さえ供給し、機械のメンテナンスさえぬかりなくやれば、製品は予定どおり生産される」という「人工の世界」とは違うのだ。



Amazonの内容紹介はこの通り。

里海=人が手を加えることで海を健康にし、豊かにするメカニズム。瀬戸内海の再生で世界から注目されている。
地球の限界を救うモデルとして、瀬戸内海生まれ日本発の概念が、世界経済を今まさに変えようとしている!

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