#497【意識が高い!】 コンビニ人間 村田沙耶香 文藝春秋 2016年8月


コンビニ人間
文藝春秋
村田 沙耶香

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芥川賞受賞で話題の本。

日経新聞で、著者とセブンイレブンの社長が対談しているのを読んで興味を持ったのと、今、小売業に携わっていることもあり、早速購入。

内容は以下の通り。

第155回芥川賞受賞作!

36歳未婚女性、古倉恵子。
大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。
これまで彼氏なし。
オープン当初からスマイルマート日色駅前店で働き続け、
変わりゆくメンバーを見送りながら、店長は8人目だ。
日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、
清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、
毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。
仕事も家庭もある同窓生たちからどんなに不思議がられても、
完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、
私を世界の正常な「部品」にしてくれる――。

ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は
「恥ずかしくないのか」とつきつけられるが……。

現代の実存を問い、
正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。


意識の高いコンビニ人間である主人公の、コンビニでの仕事の姿勢については、さすがプロ、という感じがした。

特にこの3点。
⑴ 情報収集
店の周りを歩くのは、コンビニ店員にとって大切な情報収集でもある。
近くの飲食店が弁当を始めたら売上に影響するし、新しく工事が始まれば、そこで働く客が増える。


⑵ 時給
時給の中には、健康な状態で店に向かうという自己管理に対するお金も含まれてる。


⑶ コンビニ
コンビニはお客様にとって、ただ事務的に必要なものを買う場所ではなく、好きなものを発見する楽しさや喜びがある場所でなくてはいけない。


私も小売業に関わっているので、このコンビニ人間としての意識の高さは参考になった。


主人公は、36歳、独身、大卒後ずっとアルバイトということで、周りからは異質なものとして扱われる。

アルバイトか正社員かは、私は特に気にしないが、30代で独身というと、確かに私も、結婚しないの?と聞きたくなる。

主人公は、異質な存在として扱われるが、コンビニ店員であることで、生きる価値を持っている。

そういう生き方も、それはそれでいいのではないかと思った。

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