#335【演技】関ヶ原(中) 司馬遼太郎 新潮文庫 1966年


関ヶ原〈中〉 (新潮文庫)
新潮社
司馬 遼太郎

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 関ヶ原〈中〉 (新潮文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


なんだかんだとそれらしい口実をつけて、家康は会津の上杉景勝の討伐に向かう。

石田三成と手を組んで、上杉景勝が豊臣家に反旗を起こそうとしている、というのが家康の口実。

実際はそんなことはなくても、家康が既成事実として世間に認めさせようとする。

家康が大阪から会津に向かうことで、石田三成が大阪から乱を起こそうとするが、これも家康の計算のうち。

どっちが正義かよくわからないが、結局は強い者の論理に従わざる得なくなる。

天下をとるには、そういう演技もできないといけないのか⁉


関ヶ原を読んでいておもしろいのは、司馬遼太郎の他の作品の主人公が登場して来るところ。

具体的には、この作品。

・「功名が辻」の山内一豊
・「播磨灘物語」の黒田官兵衛(如水)

また会ったな!
といいたくなるくらい、歴史上の人物に親しみを持ってしまうのが、司馬遼太郎作品の好きなところ。

Amazonの内容紹介はこの通り。
秀吉の死後、天下は騒然となった。
太閤の最信任を獲得した能吏三成は主君の遺命をひたすら堅守したが、加藤清正、福島正則ら戦場一途の武将たちは三成を憎んで追放せんとする。
周到な謀略によって豊家乗っ取りにかかった家康は、次々と反三成派を篭絡しつつ、上杉景勝討伐の途上、野州小山の軍議において、秀頼の命を奉ずる諸将を、一挙に徳川家の私兵へと転換させてしまう。




グッときたところ。
①妙案
妙案というのはつねに片面に欠陥をもっているものだ。
逆にいえば、欠陥という毒を含んでおればこそ凡案でないとさえいえる。

→ハイリスクにはハイリターン!


②秀吉と家康
秀吉は底抜けに快活であった。
かれは自分のそういう持ち味を知り抜いており、ときには自分の快活さをとくに演出して人心の収攬につかった。
家康の性格には、信長や秀吉のような鮮烈な色彩感はない。
どちらかといえば、くすんだ渋味のある中間色である。
もともと機嫌の変化のすくない性格であったが、彼自身もそうあろうと努めていた。
まれに不機嫌になったり家来を叱ったりするが、すぐ後悔し、感情を平衡にもどすことに努力した。

→全く逆の性格。
二人ともそういうキャラを演じていたのか?


③家康のやり方
かれは信長や秀吉のように自分の天才性を自分自身が信じたことは一度もない。
つねに衆議のなかから最も良好とおもわれる結論をひろいとった。
自分に成案があるときも、それを隠して衆議にはかった。
結局はかれ自身の案を断行するにしても、衆議にかけることによって、幕僚たちは頭脳を練ることができたし、それを平素練りつづけることによって徳川家の運命を自分の運命として感ずる習性を養った。

→ワンマン政治よりは、家康のやり方のほうが組織としていいと思う。


へえ~と思った方は、↓をクリック願います。
人気ブログランキングへ



↓山内一豊と千代の物語
#329【十両の馬】功名が辻(1) 司馬遼太郎 文春文庫 1976年
(2012年8月29日 記す)

功名が辻〈1〉 (文春文庫)
文藝春秋
司馬 遼太郎

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 功名が辻〈1〉 (文春文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル




↓黒田官兵衛の物語
#208【黒田官兵衛】播磨灘物語(1) 司馬遼太郎 講談社文庫 1978年
(2011年8月17日 記す)

新装版 播磨灘物語(1) (講談社文庫)
講談社
司馬 遼太郎

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 新装版 播磨灘物語(1) (講談社文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック